バイク 定番トラブル解決マニュアル

バイクが始動しない時は点火コイル

点火コイル

バイクの点火方式には大きく分けると接点方式と、無接点方式の2種類に分けることができます。接点点火方式にはさらに、ポイント式とセミトランジスタ式の2種類があります。

ポイント式は最近のバイクはほとんどが12ボルトを使用していることから、一次回路に12ボルトの電流を流しています。この電流は回転するカムが接点を開閉することによって、断続され接点が開いたときにイグニッションコイル内の一次コイルに流れている電流が切れ、このとき電磁誘導作用で二次コイルに1万ボルト前後の電流が発生します。この方式は低回転時に接点でアークが発生することがあり二次電圧の低下や、接点の焼損を招いてしまいます。これらの欠点を取り除くために開発されたのが、セミトランジスタ方式になります。

点火コイルに火花を飛ばすのがスパークプラグになります。プラグの焼け方が正常であっても、走行条件はいろいろに変化しますから多少のプラグへのカーボンの付着は、やむを得なくなります。ですがこれが次第に蓄積してくると、火花のとびを妨げる原因になってしまいます。こんな状態にならないためにも、定期的なプラグの清掃を心がけなくてはなりません。またプラグのひどいかぶりが原因で火花が飛ばないでエンジン始動ができないトラブルの場合も、同じように清掃を行うことで対処ができます。たまってしまったカーボンは、ワイヤーブラシを使って外側から丁寧に落としてください。かぶりがひどく濡れている状態のときは、まずウエスでふき取ってから作業を行ってください。